神龍と風の舞姫
森を抜けると小さな港町についた
小さいけれど港町ということもあってとてもにぎわっている
町のはずれにある宿を先に取り、しるふは街中に繰り出した
今日は、海斗が姿を消す前に袖をつかみながら
「今日は、付き合ってね」
と満面の笑みでいったので、海斗はしぶしぶ隣に居る
至極面倒くさそうな顔をしているけれど、ちゃんとしるふの半歩後ろを歩いてくれている
「ねえ、この町の服装なんかかわいいね」
目に入る女の子たちが来ている麻色の肌触りのよさそうな服を追いかける
「動きやすそうだし、これから寒くなるからあったら便利かな」
「……」
「ちょっと、海斗。聞いてる?」
返事がなくて少し怒ったように隣を見ると
「あ?ああ、聞いてる」
「うっそ。今の間は何よ。ぼーとしてたでしょ。隣にこんなかわいい女の子がいるって言うのにいい気なもんよね」
ふん、とそっぽを向く
と
「御嬢さん」
並ぶ商店の中から声がして
「私?」
地面に布を広げている店の前で足を止める
小さいけれど港町ということもあってとてもにぎわっている
町のはずれにある宿を先に取り、しるふは街中に繰り出した
今日は、海斗が姿を消す前に袖をつかみながら
「今日は、付き合ってね」
と満面の笑みでいったので、海斗はしぶしぶ隣に居る
至極面倒くさそうな顔をしているけれど、ちゃんとしるふの半歩後ろを歩いてくれている
「ねえ、この町の服装なんかかわいいね」
目に入る女の子たちが来ている麻色の肌触りのよさそうな服を追いかける
「動きやすそうだし、これから寒くなるからあったら便利かな」
「……」
「ちょっと、海斗。聞いてる?」
返事がなくて少し怒ったように隣を見ると
「あ?ああ、聞いてる」
「うっそ。今の間は何よ。ぼーとしてたでしょ。隣にこんなかわいい女の子がいるって言うのにいい気なもんよね」
ふん、とそっぽを向く
と
「御嬢さん」
並ぶ商店の中から声がして
「私?」
地面に布を広げている店の前で足を止める