神龍と風の舞姫
「そうそう、あなた」
フードを深くかぶった商人は男か女か区別がつかない
売っているものは雑貨のようだ
壺や置物、小さなアクセサリーなどが布の上に置かれている
「かわいい御嬢さん。何かどうですか」
「んー、あいにく壺は必要としてないわ。この馬の置物も、置くとこないし」
店の前にしゃがみ込んで一つ一つ商品を見ていくけれど、これと言ってほしいものはない
「じゃあ、この首飾りはどうですか」
なんか機械的で抑揚にかける人だな
と少し気味悪さを感じながら
「うーん。首飾りもあいにく間に合ってるわ」
そっと背後の海斗を探る
そこに海斗の気配が感じるなら、この人がたとえ突然切りかかってきても問題ない
「そうですか、それは残念だ。じゃあ、お隣に居る彼はどうですか。見たところお知り合いのようだ」
標的を海斗に移し、少しだけ顔を動かす商人を探るような瞳で見つめた海斗は
「行くぞ」
短く言い放ちしるふを促す
慌てて後を追いかけるしるふと海斗の背をフードの下から覗く口元が、愉快そうに笑みを宿して見つめていた
フードを深くかぶった商人は男か女か区別がつかない
売っているものは雑貨のようだ
壺や置物、小さなアクセサリーなどが布の上に置かれている
「かわいい御嬢さん。何かどうですか」
「んー、あいにく壺は必要としてないわ。この馬の置物も、置くとこないし」
店の前にしゃがみ込んで一つ一つ商品を見ていくけれど、これと言ってほしいものはない
「じゃあ、この首飾りはどうですか」
なんか機械的で抑揚にかける人だな
と少し気味悪さを感じながら
「うーん。首飾りもあいにく間に合ってるわ」
そっと背後の海斗を探る
そこに海斗の気配が感じるなら、この人がたとえ突然切りかかってきても問題ない
「そうですか、それは残念だ。じゃあ、お隣に居る彼はどうですか。見たところお知り合いのようだ」
標的を海斗に移し、少しだけ顔を動かす商人を探るような瞳で見つめた海斗は
「行くぞ」
短く言い放ちしるふを促す
慌てて後を追いかけるしるふと海斗の背をフードの下から覗く口元が、愉快そうに笑みを宿して見つめていた