空から舞い降りた天使
「あかね、何をいいだすの。」



初めての反発の言葉に驚く。



「お母さん、私、もう、高3やん。いつまでも、小さくないねん。
前には彼氏もおったし、今は、好きな人、おるねんよ。」



「高山は知ってるの?」



「いつも、お手伝いの高山、高山って、高山さんに私の事、任せてばっかりやん。」



「あかね、お母さんはもちろん、あなたも、大事。
仕事も大丈夫なの。」



「お母さんが、わたしの事、大事なんて、嘘っぽい。」



「お母さん…」



あかねの瞳にはうっすら涙が浮かび




「お母さんが仕事も何もしていない、あの頃に戻れたら…私のことを、ちゃんと見ていてくれた、あの頃に…」




「あかね…」




こらえきれなくなった、大粒の涙が、あかねの頬に流れ落ちる。




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