空から舞い降りた天使
俺は和樹と一緒に帰ることにした。


和樹はデートがあるらしく、そわそわしていたが。


「隼人、おまえ、あかねと最近どうやねん。」


「あんまり、会ってないなぁ。忙しいねんて。」


「おまえ、あかねじゃあなくても、ええん違う?」


「……」


「もう、少し待ってみるわ。あいつ、なんか忙しいそうやし。」


「何がいそがしいや?」


「俺もきいてない。」


「おまえら、つきあってんの?」


「わからへん…」



「隼人、ごめんな、今から、デートやから、おまえ、一人で帰って。」


「はいはい。わかりました。」



和樹は嬉しそうに、反対方向に歩きだした。



俺は、まだ帰る気がせず、体育館に向かう。



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