空から舞い降りた天使
「早崎さん、帰るわね。元気そうで安心したわ。」



「じゃあね〜また学校でね。」



あかねの部屋を後にし、玄関に向かう。
お手伝いさんが声をかけてきた。



「先生、ごめんなさいね、あかねお嬢様が失礼なことをいったのでは?」



「いえっ、なにも…」



「お嬢様は小さい頃から、一人で…いつも一人で…、両親が海外にいったりと忙しく、お嬢様のこと、あまりかまってくれなくて、寂しいんです。
わたくしがお嬢様の親代わりで育ててきてますが、やはり、それでは、満たされない。
先生、お嬢様のこと、よろしくお願いします。」



「そうだったんですか?寂しいですね、早崎さん。」



亜子は、複雑なキモチのまま、早崎家をあとにした。



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