恋に恋した 完
まず1つ目。
理科の授業の終わりだった。
その日は実験で、3年生のフロアつまり2階にある理科室にいた。
終わりのチャイムがなって、椅子を机の上にあげて教科書などを持った。
例の吹奏楽部の友達ともう1人の吹奏楽部の子と三人で、出口まで歩いていた。
「あぁー。最近先輩見てないな。
逢いたいよー(泣)」
「まぁまぁ。」
「明日は逢えるって。」
「逢えるといいな…」
と、そんな会話をしていた。
そして理科室を出た瞬間。
私の胸が高鳴った。
先輩が私達の前を通ったのだ。
逢いたいと思っていたら逢えた。
なんという偶然だろうか。
いや、運命だろう。
しかも先輩がこっちを向いたのだ。
私と目があった。
吹奏楽部の先輩なので
友達の2人は挨拶をした。
すると恥ずかしそうにこんにちは、と返していた先輩。
その光景を見て2人に嫉妬したりした。
私も吹奏楽に入れば良かったな…