恋に恋した 完
そして2つ目。
ある日のお昼休み。
お弁当を食べ終わり
ダブルスの子と、例の子じゃない方の子と、私で廊下を彷徨いていた。
すると階段の下から先輩の声が聞こえた。上に来ているようだ。
心の中でガッツポーズをした。
三人で階段の方へ歩いていった。
すると先輩が勢いよく走りながら階段を上ってきた。
吹奏楽の子はいつもみたいに挨拶をした。走りながらちゃんとこんにちはと返す先輩は優しいなと、またときめく。
2人は私を見ながらにやついている。
「よかったじゃーん。」
「にやけてるしー」
「うるさいー」
「あっ。そうだ。ここで隠れて先輩待ち伏せしようよ!」
「えっ…」
「いーね。やろやろ、うん。」
「いや、あの…」
固まる私をよそに二人は
さっさと隠れてしまった。
しょうがなく私も隠れた。
しばらくまっても先輩はこないので
もういいや、と思い立ち上がり
向かい側に隠れている友達の方へ
歩いていこうとした。
その時。
「おわっ!びっくりしたぁ〜」
………………えぇぇぇぇぇ!?
せせせせ先輩?!
きゃー!!!!!!!!!
行っちゃったけど、もう行っちゃったけど、きゃー!!!!!!!!!!!!
見ていた2人も飛びついてきた。
一番近づけた瞬間だった。