恋に恋した 完




そして2つ目。



ある日のお昼休み。
お弁当を食べ終わり

ダブルスの子と、例の子じゃない方の子と、私で廊下を彷徨いていた。


すると階段の下から先輩の声が聞こえた。上に来ているようだ。

心の中でガッツポーズをした。



三人で階段の方へ歩いていった。



すると先輩が勢いよく走りながら階段を上ってきた。

吹奏楽の子はいつもみたいに挨拶をした。走りながらちゃんとこんにちはと返す先輩は優しいなと、またときめく。


2人は私を見ながらにやついている。

「よかったじゃーん。」

「にやけてるしー」

「うるさいー」

「あっ。そうだ。ここで隠れて先輩待ち伏せしようよ!」

「えっ…」

「いーね。やろやろ、うん。」

「いや、あの…」

固まる私をよそに二人は
さっさと隠れてしまった。
しょうがなく私も隠れた。



しばらくまっても先輩はこないので
もういいや、と思い立ち上がり
向かい側に隠れている友達の方へ
歩いていこうとした。






その時。


「おわっ!びっくりしたぁ〜」





………………えぇぇぇぇぇ!?
せせせせ先輩?!

きゃー!!!!!!!!!
行っちゃったけど、もう行っちゃったけど、きゃー!!!!!!!!!!!!


見ていた2人も飛びついてきた。



一番近づけた瞬間だった。
< 16 / 40 >

この作品をシェア

pagetop