一期一会 ~未来からの贈り物~



夜も更けてから、私の部屋の窓ガラスに何があたる音がした。



たぶん小さな小石でも投げているのだろう。



隣の幼なじみの昂くんが。



その窓ガラスに当たる小さな音に私は無視を決め込んだが、やっぱり気になって窓を開けて顔を出してしまった。




案の定、昂くんだった。



「ミナモ、ちょっといいか?話したい事がある」


「……」



昂くんはあまり近所迷惑にならないぐらいに声を落としてそう告げた。



こんな夜中になんだろう?



私は返事を返すこともなく、ただ暗やみ中に立つ昂くんの姿を見つめた。




「早く…」



大きく振られた手。



仕方なく私は下までおり外に出た。



玄関のドアを開けるとすぐそこに、昂くんの姿があった。



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