一期一会 ~未来からの贈り物~
不思議な三角関係
次の日、なぜかうちのクラスに転校生が来るらしい。なんて噂で持ちきりだった。
こんな季節外れに転校なんて……。きっと複雑な事情を抱えてる奴なのだろうと思ったら、案の定、転校生は転校初日から学校へは来なかった。
みんなのあらかさまな脱力感に、なぜそんなに騒ぐのかが不思議で仕方なかった。
授業も終わり放課後、帰り際なぜか私は担任の先生に捕まってしまいちょっとお手伝い。
「藤井、悪いな」なんていいながら、きっと微塵もそんな事感じてない。
現に仕事は私にまかせっきり。
先生は自分の机に座ったっきりこっちを見ることもない。
――ああ、ついてないな。
そう思いため息吐いてもすべては後の祭り。
だから私は手早く済ませようと作業に精をだした。