一期一会 ~未来からの贈り物~
気付いたら好きだった。
小さい頃から好きだった。
今まで彼以外好きな人は居なかった。
けど、そろそろ諦めないと…、
大変な事になりそうな気がする。
今にも溢れだしそうな気持ちは、彼に伝えてはいけない。
だって迷惑な話だし、
彼女が居るのに私なんて…、私なんてきっと目に入らないから。
失恋確実なのが分かるから、今までの関係を自分から壊す勇気もないから、
いつだって溢れだしそうな思いを留まらせている。
けど、それにだって限界がある事を、私は知らなかった。
窓から入り込む風に、肌寒さを感じ目覚めると、
当たりは闇が支配し始めていた。
「や、ヤバイ…寝ちゃった」