走りゃんせ、スランプの爆風を正面に受けて
「どこ行くの」
ジャージを着て家を出るときに、付き合っている彼氏がカレーをほおばりながら聞く。

「ちょっとランニング。会社のマラソン大会に出るの」

ついた嘘に、ちょっと胸が痛むけど、私は彼に内緒で、走る。
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