竜王様のお約束
「も・・・勿論でございます。」
イオリは、当たり障りなくコウリュウに答えてみた。
「イオリの淹れ方も、良いんだろうけどな。」
僅かに目を細めて、コウリュウは相槌をうつ。
「いえっ・・・そんな、滅相もございません。
勿体ない、お言葉です。」
イオリはそう言って、恥ずかしそうに下を向いた。
今まで長きに渡って、何の見返りもなしに、ひたすらにコウリュウの為のみを思って、行動してくれたイオリ。
さっきもコウリュウの立場を思い、自分の感情を悟られまいと、必死にコクリュウに言い訳をしていたと思われる。
コウリュウはイオリの気持ちを知って尚、散々コハクの話を口にした。
しかしイオリは嫌な顔一つせずに、むしろ、コハクを懐かしみ、コウリュウとの仲の良かった話まで持ち出して、思い出話に花を咲かせる程だった。
そんなイオリに、
『本当にこいつは、俺に特別な想いを寄せているのだろうか?
勘違いなんじゃ、ないだろうか?』
と、コウリュウは一抹の不安に襲われて、なかなかプロポーズに踏み切れないでいるのだ。
全力でコクリュウに、秘密を持つ関係ではないと否定しているイオリを見て、少し悲しい気持ちになったコウリュウは、つい無意識に不機嫌な表情になってしまったのであった。
イオリは、当たり障りなくコウリュウに答えてみた。
「イオリの淹れ方も、良いんだろうけどな。」
僅かに目を細めて、コウリュウは相槌をうつ。
「いえっ・・・そんな、滅相もございません。
勿体ない、お言葉です。」
イオリはそう言って、恥ずかしそうに下を向いた。
今まで長きに渡って、何の見返りもなしに、ひたすらにコウリュウの為のみを思って、行動してくれたイオリ。
さっきもコウリュウの立場を思い、自分の感情を悟られまいと、必死にコクリュウに言い訳をしていたと思われる。
コウリュウはイオリの気持ちを知って尚、散々コハクの話を口にした。
しかしイオリは嫌な顔一つせずに、むしろ、コハクを懐かしみ、コウリュウとの仲の良かった話まで持ち出して、思い出話に花を咲かせる程だった。
そんなイオリに、
『本当にこいつは、俺に特別な想いを寄せているのだろうか?
勘違いなんじゃ、ないだろうか?』
と、コウリュウは一抹の不安に襲われて、なかなかプロポーズに踏み切れないでいるのだ。
全力でコクリュウに、秘密を持つ関係ではないと否定しているイオリを見て、少し悲しい気持ちになったコウリュウは、つい無意識に不機嫌な表情になってしまったのであった。