竜王様のお約束
コウリュウは、手にしていた愛用の深紅のカップを静かにテーブルに置いて、軽く息を吐き出した。
「さて・・・。
喉の渇きも癒えた事だ。
兄上に、リョクの話をしに行くか。
善は急げというしな。」
不機嫌さを残すコウリュウの顔には、明らかに“面倒”の二文字が、浮かび上がっている。
リョクを天界へ連れて来るのは、とても名案で、コウリュウはコクリュウの意見に、大賛成なのだが、如何せん、説得する相手があのハクリュウときているのだ。
ヤヨイ同様、リョクを溺愛しているハクリュウが、果たしてどんな返事をするのやら。
コウリュウはハクリュウの答えによって、交渉するパターンを幾通りか考えねばならず、それは大層面倒な作業であった。
一筋縄では、いかないだろう。
コウリュウが、そんな思いに苛まれ、またもため息を吐いた時だ。
「よろしければ、私がハクリュウ様に、話して参りましょうか?」
願ってもない言葉が、コウリュウの耳に届いた。
「さて・・・。
喉の渇きも癒えた事だ。
兄上に、リョクの話をしに行くか。
善は急げというしな。」
不機嫌さを残すコウリュウの顔には、明らかに“面倒”の二文字が、浮かび上がっている。
リョクを天界へ連れて来るのは、とても名案で、コウリュウはコクリュウの意見に、大賛成なのだが、如何せん、説得する相手があのハクリュウときているのだ。
ヤヨイ同様、リョクを溺愛しているハクリュウが、果たしてどんな返事をするのやら。
コウリュウはハクリュウの答えによって、交渉するパターンを幾通りか考えねばならず、それは大層面倒な作業であった。
一筋縄では、いかないだろう。
コウリュウが、そんな思いに苛まれ、またもため息を吐いた時だ。
「よろしければ、私がハクリュウ様に、話して参りましょうか?」
願ってもない言葉が、コウリュウの耳に届いた。