竜王様のお約束
王宮の重厚感ある、白い廊下を歩きながら、コクリュウは自分の頭の中を廻る、良からぬ考えに、罪の意識を覚えていた。
その良からぬ考えとは、コウリュウに本当の事を言わずに人間界へ行くという、コクリュウにとっては並々ならぬ悪事である。
あたかもリョクを連れて来る事を装い、しらばっくれて人間界へ出かけてみようか、と思ってしまったコクリュウ。
リョクを天界に連れて来れなかったのは、本人が天界に来るのを嫌がったからだと、まだ見ぬ幼き王女のせいにしてしまえば、コウリュウも納得してくれるのではないだろうか・・・。
「いやいや!それはダメだ。」
コウリュウは、はたと足を止めて、自分を戒めるかのように頭を振った。
『ハクリュウ様から、断固許可を得られなかった事実は、このコクリュウめの失態として、コウリュウ様に正直にお伝えせねば。』
改めて決意したコクリュウなのだが、コウリュウの失望した顔を見るのは、どうにもこうにも気が重い。
「どうしたものかなぁ・・・。」
コクリュウはがっくりと肩を落として、また歩みを再開した。
その良からぬ考えとは、コウリュウに本当の事を言わずに人間界へ行くという、コクリュウにとっては並々ならぬ悪事である。
あたかもリョクを連れて来る事を装い、しらばっくれて人間界へ出かけてみようか、と思ってしまったコクリュウ。
リョクを天界に連れて来れなかったのは、本人が天界に来るのを嫌がったからだと、まだ見ぬ幼き王女のせいにしてしまえば、コウリュウも納得してくれるのではないだろうか・・・。
「いやいや!それはダメだ。」
コウリュウは、はたと足を止めて、自分を戒めるかのように頭を振った。
『ハクリュウ様から、断固許可を得られなかった事実は、このコクリュウめの失態として、コウリュウ様に正直にお伝えせねば。』
改めて決意したコクリュウなのだが、コウリュウの失望した顔を見るのは、どうにもこうにも気が重い。
「どうしたものかなぁ・・・。」
コクリュウはがっくりと肩を落として、また歩みを再開した。