竜王様のお約束
エミは、言葉を続ける。
「あの日、無情にもヤヨイ様を連れ去り、リョク様から母親を奪った理由ですよ。
ハク様も、ヤヨイ様の後を追って天界に行かれました。
あれから10年、未だお二人はお戻りになりません。
まだ幼かったリョク様がご両親と離れ離れにされて、いかほどの淋しさを堪えてきたか、あなたに分かりますか?
さあ、納得できるだけの理由を、説明していただきましょう。」
コクリュウは、片膝をついたままの姿勢で、ギュッと目をつむった。
そんなコクリュウに、エミは追い討ちをかける。
「あなたがあの黒龍であるのなら、龍神様ということになりますね。
でも、あなたがどんなに偉大なる天界の龍神様であったとしても、私は。
納得できる理由を聞くまで、ヤヨイ様を連れ去った黒龍を・・・あなたを・・・許せそうにありません。」
目をつむり、真一文字に口を結ぶコクリュウがもどかしく、エミは黙って佇む龍神様の肩を揺すった。
「理由を。理由を教えて下さるだけでいいんです。
お願いします。納得できる理由を。
なぜですか?なぜヤヨイ様を?
ヤヨイ様を返して・・・ハク様を返して下さい・・・。」
エミの言葉の最後は嗚咽になっていた。
「あの日、無情にもヤヨイ様を連れ去り、リョク様から母親を奪った理由ですよ。
ハク様も、ヤヨイ様の後を追って天界に行かれました。
あれから10年、未だお二人はお戻りになりません。
まだ幼かったリョク様がご両親と離れ離れにされて、いかほどの淋しさを堪えてきたか、あなたに分かりますか?
さあ、納得できるだけの理由を、説明していただきましょう。」
コクリュウは、片膝をついたままの姿勢で、ギュッと目をつむった。
そんなコクリュウに、エミは追い討ちをかける。
「あなたがあの黒龍であるのなら、龍神様ということになりますね。
でも、あなたがどんなに偉大なる天界の龍神様であったとしても、私は。
納得できる理由を聞くまで、ヤヨイ様を連れ去った黒龍を・・・あなたを・・・許せそうにありません。」
目をつむり、真一文字に口を結ぶコクリュウがもどかしく、エミは黙って佇む龍神様の肩を揺すった。
「理由を。理由を教えて下さるだけでいいんです。
お願いします。納得できる理由を。
なぜですか?なぜヤヨイ様を?
ヤヨイ様を返して・・・ハク様を返して下さい・・・。」
エミの言葉の最後は嗚咽になっていた。