竜王様のお約束
二
人間界、白の村。
村長の屋敷では、愛しい妃を呼ぶ若き村長の声が、こだましてしていた。
しかしこれはもう、日々の日課のようになっているので、屋敷で働く者にとっては、聞き慣れた声であった。
そうこうしている内に、村長であるハクリュウは、ヤヨイを探し歩いて庭までやって来た。
今や、家庭内ストーカーにまで成り下がったハクリュウは、ヤヨイの姿が見えないと不安で仕方ないのだ。
「とーたまは、かーたまを、さがしてるますか?」
庭で侍女のエミ(笑)と花飾りを作って遊んでいたリョクが、ハクリュウに駆け寄った。
「リョク。ヤヨイを見なかったか?
台所にも、書斎にも、どこにもいないんだ。
買い物に出るとは、聞いていないからな。
屋敷のどこかに居るはずなんだが。」
ヤヨイを求めて右往左往する、美貌の若き主を見て、エミはクスクス笑って居る。
ハクリュウとヤヨイが、人間界で暮らして4年余りが経つが、ハクリュウのヤヨイを溺愛する姿は変わらない。
後、2人の見た目も、全く変わっていなかった。
ヤヨイもリョクを産んで母親になったのだが、未だ初々しい十代のままだ。
2人の回りだけ、時の進み方が天界のまま、ゆっくりと流れているかのようであった。
村長の屋敷では、愛しい妃を呼ぶ若き村長の声が、こだましてしていた。
しかしこれはもう、日々の日課のようになっているので、屋敷で働く者にとっては、聞き慣れた声であった。
そうこうしている内に、村長であるハクリュウは、ヤヨイを探し歩いて庭までやって来た。
今や、家庭内ストーカーにまで成り下がったハクリュウは、ヤヨイの姿が見えないと不安で仕方ないのだ。
「とーたまは、かーたまを、さがしてるますか?」
庭で侍女のエミ(笑)と花飾りを作って遊んでいたリョクが、ハクリュウに駆け寄った。
「リョク。ヤヨイを見なかったか?
台所にも、書斎にも、どこにもいないんだ。
買い物に出るとは、聞いていないからな。
屋敷のどこかに居るはずなんだが。」
ヤヨイを求めて右往左往する、美貌の若き主を見て、エミはクスクス笑って居る。
ハクリュウとヤヨイが、人間界で暮らして4年余りが経つが、ハクリュウのヤヨイを溺愛する姿は変わらない。
後、2人の見た目も、全く変わっていなかった。
ヤヨイもリョクを産んで母親になったのだが、未だ初々しい十代のままだ。
2人の回りだけ、時の進み方が天界のまま、ゆっくりと流れているかのようであった。