竜王様のお約束
「・・・もしかして、私は人間ではないって事?」
リョクは薄らとした記憶を辿ってみた。白い光になって空へと昇って行った父は、その光の中で龍の姿をしていたような気がする。それに父は天界へと向かったのだ。天界と関わりがある人間など聞いたことがない。今は生贄も差し出さなくてよいし、それだって女性に限った話だ。
「そうか、父様は・・・本当は龍神様・・・。
・・・!!その娘って事は・・・私も・・・まさか・・・龍・・・!?」
「それは分かりません。
ヤヨイ様は・・・純粋な人間でいらっしゃいますから。
過去天界において、竜王が人間を娶ったという事例はありませんでしたので、リョク様がどちらのお血筋を受け継がれているのかまでは、ちょっと・・・。」
「えっ?ちょっと待って。
今竜王って言った?父様が?竜王なの?」
「はい。ハクリュウ様は偉大なる天界の長、竜王陛下です。
そのご息女でいらっしゃるリョク様は、王女様ということになります。
ですが・・・残念ながら今は、過去形で申し上げねばなりません。
これこそが、事件なのです。」
「・・・?」
リョクはコクリュウをジッと見つめた。
リョクは薄らとした記憶を辿ってみた。白い光になって空へと昇って行った父は、その光の中で龍の姿をしていたような気がする。それに父は天界へと向かったのだ。天界と関わりがある人間など聞いたことがない。今は生贄も差し出さなくてよいし、それだって女性に限った話だ。
「そうか、父様は・・・本当は龍神様・・・。
・・・!!その娘って事は・・・私も・・・まさか・・・龍・・・!?」
「それは分かりません。
ヤヨイ様は・・・純粋な人間でいらっしゃいますから。
過去天界において、竜王が人間を娶ったという事例はありませんでしたので、リョク様がどちらのお血筋を受け継がれているのかまでは、ちょっと・・・。」
「えっ?ちょっと待って。
今竜王って言った?父様が?竜王なの?」
「はい。ハクリュウ様は偉大なる天界の長、竜王陛下です。
そのご息女でいらっしゃるリョク様は、王女様ということになります。
ですが・・・残念ながら今は、過去形で申し上げねばなりません。
これこそが、事件なのです。」
「・・・?」
リョクはコクリュウをジッと見つめた。