竜王様のお約束
「ははは・・・確かに。
でも、俺は聞いていなかったんだよな。
俺がどれだけ心配したか、ヤヨイはちゃんと分かってる?」
ヤヨイの耳元に顔を寄せて、ハクリュウは甘く囁いた。
僅かにくすぐったい表情を見せて、ヤヨイは頬を赤らめる。
「も・・・もちろんよ。」
そしてハクリュウからプイと顔を背けた。
ハクリュウと結婚して子供が生まれた今も、なんら変わらないハクリュウの大きな愛に、ヤヨイはキュンと胸を締め付けられる。
ハクリュウと出会う前、人間界で暮らしていた時は、何事においても姉であり巫女でもあったサツキが最優先されていた。
大切な龍神様への貢ぎ物は周りからも当然大切に扱われ、サツキと比べたらヤヨイやキサラギは、親から名を呼ばれる回数さえ、段違いに少なかったかもしれない。
でも、曲がることなくまっすぐ素直に育ってこられたのは、他ならぬサツキのおかげとも言えよう。
姉を羨ましいと妬んだこともあるが、サツキの妹たちを気遣う愛情は、ヤヨイのそんな思いを見事に消し去ってくれた。
でも、俺は聞いていなかったんだよな。
俺がどれだけ心配したか、ヤヨイはちゃんと分かってる?」
ヤヨイの耳元に顔を寄せて、ハクリュウは甘く囁いた。
僅かにくすぐったい表情を見せて、ヤヨイは頬を赤らめる。
「も・・・もちろんよ。」
そしてハクリュウからプイと顔を背けた。
ハクリュウと結婚して子供が生まれた今も、なんら変わらないハクリュウの大きな愛に、ヤヨイはキュンと胸を締め付けられる。
ハクリュウと出会う前、人間界で暮らしていた時は、何事においても姉であり巫女でもあったサツキが最優先されていた。
大切な龍神様への貢ぎ物は周りからも当然大切に扱われ、サツキと比べたらヤヨイやキサラギは、親から名を呼ばれる回数さえ、段違いに少なかったかもしれない。
でも、曲がることなくまっすぐ素直に育ってこられたのは、他ならぬサツキのおかげとも言えよう。
姉を羨ましいと妬んだこともあるが、サツキの妹たちを気遣う愛情は、ヤヨイのそんな思いを見事に消し去ってくれた。