竜王様のお約束
たぶん、無意識に口から出た言葉だったのであろう。すんなりと発せられたその言葉に、もしかしたらリョクが一番驚いているのかもしれない。そして同時に納得も・・・。
今まで自分がモヤモヤと抱えていた感情を、認識させてくれたのだから。言葉の力とは、大した代物である。
大半の言葉は、幸せや喜びを乗せて耳に届けられるのだが、時に、人を傷つけ困惑させたり誤解させたりもする。ただ、前者と受け取られるか後者と受け取られるかは、聞いた相手の判断で変わってくるのが少々厄介だ。そして発せられた瞬間、二度と元には戻せないときている。
例えば今の発言に関して言えば、リョクにとっては前者、コクリュウにとっては後者であるようだった。
「恋・・・とは・・・?
リョク様が私に、ですか?」
少し迷惑そうな表情をして、コクリュウは目を細めた。
自分が恋する乙女だった事をたった今自覚した少女は、コクリュウのその表情を見逃しはしなかった。
「コクリュウはもしかして、私が嫌いなの?」
コクリュウは慌てて返答する。
「好きとか嫌いとかいう次元の話しではないのです。」
今まで自分がモヤモヤと抱えていた感情を、認識させてくれたのだから。言葉の力とは、大した代物である。
大半の言葉は、幸せや喜びを乗せて耳に届けられるのだが、時に、人を傷つけ困惑させたり誤解させたりもする。ただ、前者と受け取られるか後者と受け取られるかは、聞いた相手の判断で変わってくるのが少々厄介だ。そして発せられた瞬間、二度と元には戻せないときている。
例えば今の発言に関して言えば、リョクにとっては前者、コクリュウにとっては後者であるようだった。
「恋・・・とは・・・?
リョク様が私に、ですか?」
少し迷惑そうな表情をして、コクリュウは目を細めた。
自分が恋する乙女だった事をたった今自覚した少女は、コクリュウのその表情を見逃しはしなかった。
「コクリュウはもしかして、私が嫌いなの?」
コクリュウは慌てて返答する。
「好きとか嫌いとかいう次元の話しではないのです。」