竜王様のお約束
ジュウハチ
コウリュウとイオリは紅い部屋へ、コクリュウとリョクは黒い屋敷へ、それぞれ解散するのを見届けてヤヨイは奥の部屋へと足を運んだ。ゆっくりと扉を押し開けて静かに中を覗く。そして優しくハクリュウの名を呼んだ。
「ハクリュウ。」
ヤヨイが天界へ来た時にハクリュウが寝かせてくれたベットがそこにはあった。ふかふかの柔らかい寝具は、当時のヤヨイを感動させたものである。そのベットは今、ソファー代わりに腰掛けているハクリュウの体の重みを受け止めていた。
何も答えないハクリュウの隣にヤヨイも腰掛けると、ベットは僅かにキシっと音をたてて沈む。
「ハクリュウのせいじゃないよ。」
ヤヨイの暖かな声に、膝の上で両手を握っていたハクリュウは軽くその手に力を込めた。
「それにリョクは龍になれたことも、能力を使えることも、嫌がってなかったよ。
むしろ、嬉しそうに見えたけどな。」
朗らかににヤヨイは話す。
「でももしハクリュウが自分を責めて責任を感じているのなら、このままここに残ってリョク達を見守ってもいいかもね。
なんならハクリュウが引き続き竜王を・・・」
「それはダメ。」
今まで黙ってヤヨイの言葉を聞いていたハクリュウだったが、即座に反対してみせるあたりは流石である。
「ハクリュウ。」
ヤヨイが天界へ来た時にハクリュウが寝かせてくれたベットがそこにはあった。ふかふかの柔らかい寝具は、当時のヤヨイを感動させたものである。そのベットは今、ソファー代わりに腰掛けているハクリュウの体の重みを受け止めていた。
何も答えないハクリュウの隣にヤヨイも腰掛けると、ベットは僅かにキシっと音をたてて沈む。
「ハクリュウのせいじゃないよ。」
ヤヨイの暖かな声に、膝の上で両手を握っていたハクリュウは軽くその手に力を込めた。
「それにリョクは龍になれたことも、能力を使えることも、嫌がってなかったよ。
むしろ、嬉しそうに見えたけどな。」
朗らかににヤヨイは話す。
「でももしハクリュウが自分を責めて責任を感じているのなら、このままここに残ってリョク達を見守ってもいいかもね。
なんならハクリュウが引き続き竜王を・・・」
「それはダメ。」
今まで黙ってヤヨイの言葉を聞いていたハクリュウだったが、即座に反対してみせるあたりは流石である。