竜王様のお約束
心身ともに満たされて生気も十分に得たハクリュウの表情は、何とも言えず穏やかで安らいでいた。
先程まで自分へ向けていたやり場のない怒りや後悔の念は、ヤヨイと触れ合い包まれた事ですっかり和らいだのであろう。
「ヤヨイ、眠ってる?」
ハクリュウはヤヨイの顔にかかる髪をかきあげた。
「ありがとう、俺を受け入れてくれて。
わがままを聞いてくれて。
なんか、全てを許された気分だ。」
まだぼんやりとかすむ琥珀色の瞳を擦りながら、ヤヨイはハクリュウにふわりと微笑む。
「許されただなんて、大げさだよ。
そもそも、ハクリュウが気に病むことなんて何もないんだから。
皆、自分の立場や考えの元で良かれと思った行動をしているだけ。
誰のどんな意見に賛同するか、逆に違うと思うか、違うと思うならどうやって歩み寄るか、譲れるか、説得できるか・・・。
とっても難しい事だよね。
人の想いに寄り添うって。」
ポソリとそう言って、ゆっくりと手を伸ばしハクリュウの頬に触れた。
「竜王様なら尚更。
そんな無数の考えを持った大勢の人達を導いて統率してきたハクリュウは、本当にすごい竜王様だったんだと、改めてそう思うよ。
父親としてのハクリュウも同じだよ。
私はとっくにハクリュウの全てを受け入れてるの。
ねっ?」
先程まで自分へ向けていたやり場のない怒りや後悔の念は、ヤヨイと触れ合い包まれた事ですっかり和らいだのであろう。
「ヤヨイ、眠ってる?」
ハクリュウはヤヨイの顔にかかる髪をかきあげた。
「ありがとう、俺を受け入れてくれて。
わがままを聞いてくれて。
なんか、全てを許された気分だ。」
まだぼんやりとかすむ琥珀色の瞳を擦りながら、ヤヨイはハクリュウにふわりと微笑む。
「許されただなんて、大げさだよ。
そもそも、ハクリュウが気に病むことなんて何もないんだから。
皆、自分の立場や考えの元で良かれと思った行動をしているだけ。
誰のどんな意見に賛同するか、逆に違うと思うか、違うと思うならどうやって歩み寄るか、譲れるか、説得できるか・・・。
とっても難しい事だよね。
人の想いに寄り添うって。」
ポソリとそう言って、ゆっくりと手を伸ばしハクリュウの頬に触れた。
「竜王様なら尚更。
そんな無数の考えを持った大勢の人達を導いて統率してきたハクリュウは、本当にすごい竜王様だったんだと、改めてそう思うよ。
父親としてのハクリュウも同じだよ。
私はとっくにハクリュウの全てを受け入れてるの。
ねっ?」