竜王様のお約束
はにかんだ笑顔でハクリュウは自分の頬に触れるヤヨイの手を掴み、そっと口づけた。


「ヤヨイが側にいてくれれば、他に何も要らない。
俺も改めて約束するよ。
ずっと一緒だ。」


ヤヨイは気だるそうに起き上がり、ハクリュウの首に腕を回すと笑いながら耳元で囁く。


「そうね。
さ、一緒に後回しにしてた問題を片付けましょう。」


ハクリュウは「はぁ･･･」と小さく溜息を漏らした。


「ふふっ。
私たちもいろいろ考えなくちゃいけないんだけど、やっぱり気になる。
リョク達はどうしたかしらね。」


「コクリュウなら自分の身を呈して、リョクのことは守るはずだ。
幸か不幸かリョクも龍の姿になれたから、生気を分け与えるのも問題はないだろう。
ただその先だよなぁ。
恋愛感情は忠誠心とは違うからなぁ。
あいつにとっては、リョクはまだ幼い子供だ。
妃になるのはいいとしても、恋愛の対象として見れるのか･･･。」


そんな不安を抱えつつ、二人は今後の天界での暮らし方を話し合うのであった。
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