竜王様のお約束
エミは肩をすぼめて見せたが、ふっと表情を和らげた。

「母はきっと、その言葉だけで嬉しいと思います。
コクリュウ様と仲良くお過ごしですのね?」

「2人は結婚したわ。」

「そうですか。」

エミは天井を見上げた。

「で、お2人はまたここで住まわれるのですか?
母はよくお話を聞いて、今後のことを決めなさいと申しておりましたが。」

ずっと沈黙していたハクリュウが、感心したように口を開く。

「さすがエミだな。
我らの正体を見抜いた時点で、先のことを見通しておったか。」

「ではやはり、ハク様もヤヨイ様もリョク様も・・・龍神様・・・。」

ヤヨイはすぐさま否定する。

「わ・・・私だけ人間なのよ。」

そして、人間界での暮らしを懐かしむ楽しい話は尽きず・・・。

今後のことを相談しながらも、夜は更けていった。

ー終ー

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