竜王様のお約束
サン
天界の住人達は、恐怖さえ感じながら、空をよぎる白い影を見送っていた。
その姿は威厳に満ちており、プラチナパールの鱗で覆われた長大な肢体をくねらせて、目的の場所へと向かっている最中だった。
漆黒に潤む瞳に、怒りの炎を浮かべ、ひたすらに游ぐ白い龍へ、住人達の目は釘付けだ。
それもその筈。
つい先日に執り行われたのは、今、目の前を優雅に游いでいる、白龍の葬儀であったのだから。
遠くに見えた王宮も、すぐ間近に来ると、白龍は人間へと姿を変えた。
白龍を包む白い光が収まり、長身の眉目秀麗な青年が、威厳に満ちた佇まいで、姿を表す。
冷酷さを帯びた威圧感。
押し潰されそうな、威厳ある美貌。
他を寄せ付けない、孤独な独裁者。
それは竜王陛下と呼ばれた人物であり、誰が見ても紛れのない本人そのものであった。
つかつかと、躊躇うことなく門を潜ろうとするその青年に、王宮を護る門番は、勇気を振り絞り、遠慮がちに青年を見上げ、声を震わせた。
本来なら、ひれ伏さなければならないお方である。
門番の恐怖たるや、尋常のものではない。
「お・・・畏れながら・・・。
ここは・・・王宮ですので。
関係のない方は・・・お通し・・・出来ないの・・・ですが。」
声をかけられてハクリュウは、チラッと門番に視線を落とした。
その姿は威厳に満ちており、プラチナパールの鱗で覆われた長大な肢体をくねらせて、目的の場所へと向かっている最中だった。
漆黒に潤む瞳に、怒りの炎を浮かべ、ひたすらに游ぐ白い龍へ、住人達の目は釘付けだ。
それもその筈。
つい先日に執り行われたのは、今、目の前を優雅に游いでいる、白龍の葬儀であったのだから。
遠くに見えた王宮も、すぐ間近に来ると、白龍は人間へと姿を変えた。
白龍を包む白い光が収まり、長身の眉目秀麗な青年が、威厳に満ちた佇まいで、姿を表す。
冷酷さを帯びた威圧感。
押し潰されそうな、威厳ある美貌。
他を寄せ付けない、孤独な独裁者。
それは竜王陛下と呼ばれた人物であり、誰が見ても紛れのない本人そのものであった。
つかつかと、躊躇うことなく門を潜ろうとするその青年に、王宮を護る門番は、勇気を振り絞り、遠慮がちに青年を見上げ、声を震わせた。
本来なら、ひれ伏さなければならないお方である。
門番の恐怖たるや、尋常のものではない。
「お・・・畏れながら・・・。
ここは・・・王宮ですので。
関係のない方は・・・お通し・・・出来ないの・・・ですが。」
声をかけられてハクリュウは、チラッと門番に視線を落とした。