竜王様のお約束
これはまずいと、コウリュウは、慌てて兄を引き止めにかかった。
本能の赴くままにハクリュウが行動したら、どんな結果が待っているか、まるっと予想できる。
しかも溺愛している愛しい妃のためとあらば・・・。
天界はハクリュウの手によって、住人もろとも消えて無くなってしまい兼ねない。
風を巻き上げ、業火で焼き尽くし、雨を凍てつかせ、落雷で割砕く。
重力を操り、押し潰すかもしれない。
ヤヨイを見つけるために、きっと兄は手段を選ばない。
過去のハクリュウ王陛下の冷酷ぶりを、嫌という程見てきたコウリュウは、そう直感した。
引き止められたハクリュウは、コウリュウに思い切り八つ当たりをする。
「今ここで、まごついている間にも、ヤヨイの身は危険の中にあるのだ。
それを思ったら・・・もう・・・ジッとしてなど居られぬわ。
ここへ来るまでに、我の姿はもう、晒されておる。
よくよく考えたら、我が外に出るに何の問題もなかろう!
そもそもコウリュウ!
そなたの不始末でもあるのだぞ!
だいたいお前は、ヤヨイの事が心配・・・」
「はいはいはい・・・。」
少し被り気味に、コウリュウは兄の言葉を遮った。
本能の赴くままにハクリュウが行動したら、どんな結果が待っているか、まるっと予想できる。
しかも溺愛している愛しい妃のためとあらば・・・。
天界はハクリュウの手によって、住人もろとも消えて無くなってしまい兼ねない。
風を巻き上げ、業火で焼き尽くし、雨を凍てつかせ、落雷で割砕く。
重力を操り、押し潰すかもしれない。
ヤヨイを見つけるために、きっと兄は手段を選ばない。
過去のハクリュウ王陛下の冷酷ぶりを、嫌という程見てきたコウリュウは、そう直感した。
引き止められたハクリュウは、コウリュウに思い切り八つ当たりをする。
「今ここで、まごついている間にも、ヤヨイの身は危険の中にあるのだ。
それを思ったら・・・もう・・・ジッとしてなど居られぬわ。
ここへ来るまでに、我の姿はもう、晒されておる。
よくよく考えたら、我が外に出るに何の問題もなかろう!
そもそもコウリュウ!
そなたの不始末でもあるのだぞ!
だいたいお前は、ヤヨイの事が心配・・・」
「はいはいはい・・・。」
少し被り気味に、コウリュウは兄の言葉を遮った。