竜王様のお約束
キリュウの眉が、ピクッと動く。


「くだらない・・・嫉妬心?」


「コウリュウさんに対する、嫉妬以外の、何物でもないじゃない。」


キリュウの顔が、侮辱された怒りで、真っ赤に歪む。


「僕が?この僕が、嫉妬心?
人間ごときが、図に乗るな。
コウリュウの寵姫だからって、いい気になるんじゃないよ。」


「だから違います。
私はコウリュウさんの寵姫なんかじゃないんですってば。」


「じゃあ何でコウリュウは、頻繁に人間界へ降りる必要がある?
お前に会いに行くため・・・なんだろう?」


「違いますよ!きゃっ・・・!」


キリュウはソファーに座るヤヨイを突き飛ばし、上に覆いかぶさった。


余りの怒りに、見境を失くしたキリュウは、歯止めが利かなくなっていた。

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