二十歳になったお前





本当は目の前で泣いているお前を
抱きしめたかった。

でも、そのときの俺には
お前のことを見ないフリして
後ろ向いて去ってくことしか
出来なかった。

ずっと降り続ける大雨の中
傘もささずに歩いた。

行く宛てはなかったけど
とりあえず歩き続けた。




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