溢れ出す想いを君に。
「離してください…!」
先輩の手を振り払おうとした時、突然グイッと引き寄せられて。私の体は先輩の腕の中になぜかスッポリと抱きしめられた。
ずっと触れてみたかった、感じてみたかったその温もりは温かく。忘れ去ろうとしていた感情が溢れ出す。
「離してください…お願いだから…」
今にも泣き出しそうな声で懇願する私の体を少し離して顔を覗き込んで。
「離さない」
いつもふざけてばかりで、からかっていたくせに。どうしてそんな真剣な眼差しで言うの?
「やめてください。私には、彼氏が…」
不意に塞がれた唇。突然の出来事に唇が離れた瞬間、先輩を見上げたまま、膝からガクリと崩れ落ちそうになる体を先輩の腕が伸びキツク抱き締めた。
「好きだよ…。本当はずっと、好きだった」
耳元で囁かれた言葉に「うそ…」と呟いた。
「嘘じゃない。本当だ。言えなかったんだ。俺…留学が決まってたから。言ったらお前、離せなくなるから」
体を離し真っ直ぐな瞳で見つめられ言われた言葉に涙が溢れ、私はゆっくり瞼を閉じた…。
先輩の手を振り払おうとした時、突然グイッと引き寄せられて。私の体は先輩の腕の中になぜかスッポリと抱きしめられた。
ずっと触れてみたかった、感じてみたかったその温もりは温かく。忘れ去ろうとしていた感情が溢れ出す。
「離してください…お願いだから…」
今にも泣き出しそうな声で懇願する私の体を少し離して顔を覗き込んで。
「離さない」
いつもふざけてばかりで、からかっていたくせに。どうしてそんな真剣な眼差しで言うの?
「やめてください。私には、彼氏が…」
不意に塞がれた唇。突然の出来事に唇が離れた瞬間、先輩を見上げたまま、膝からガクリと崩れ落ちそうになる体を先輩の腕が伸びキツク抱き締めた。
「好きだよ…。本当はずっと、好きだった」
耳元で囁かれた言葉に「うそ…」と呟いた。
「嘘じゃない。本当だ。言えなかったんだ。俺…留学が決まってたから。言ったらお前、離せなくなるから」
体を離し真っ直ぐな瞳で見つめられ言われた言葉に涙が溢れ、私はゆっくり瞼を閉じた…。