ハートマークの数だけ・・・



「ふーん、意外だな。あの立川ちゃんがねぇ」


「意外って?」



含み笑いを一つして健ちゃんが声を落とす。



「俺を含めたイイ男達が口説いてもアイツ落ちなかったんだよ」


「自分のことイイ男って言い切った!」


「アホそこに反応すんな!」



暴言とともに容赦のないグーパンが肩を強打。


痛い。地味に結構痛い。




「てことは健ちゃんもダメだったんだ?」

肩をさすりながら訊ねれば、学年一のモテ男は平凡な俺が一生かかっても言えないセリフをいとも簡単に吐いた。


「ダメっつーか俺は軽く興味があったって程度で一度話しかけただけだけどな。なんか俺に全く関心示さない女って珍しいからどんな奴かと思って。でもマジの奴がいくら迫ってもケー番すら教えてくれなかったらしいぜ」



えっ・・・マジで?


でも俺知ってるし。

毎日メールしてるし・・・。



これって、ちょっと期待しちゃってもいいのかな?

< 6 / 18 >

この作品をシェア

pagetop