ケイヤク ~被写体 続編~
そして、彼は目を開けて、ニヤリと笑う。
「そういうケイヤクでしょ?」
「…ケ、イ…ヤク……?」
彼の、怪しくも魅力的な表情に、目を奪われ、私はぼうっとしながら言葉を繰り返した。
「そう、君が好きなだけ俺の写真を撮る代わりに、俺は好きなだけ君を抱くと」
口元を歪めた彼は、そう言うと、また私に口づけを落とす。
…この関係は、
このケイヤクは、
私にとって都合が良すぎる、
そう思いながらも、私は彼のされるがままとなっていた。
fin.