気づいたら君が隣にいたもんですから。
「白石…部長」
「なんだよ部長って」
笑いながら近づいてくる白石。
「目腫れてんぞ、大丈夫かよ」
「え、腫れてんの!?」
「鏡とか見ねぇの?」
「や、髪の毛といたら終いじゃん」
「ほーほ」
「え、なに」
白石の手があたしに近づいてくる
ピト
「え?」
「へー、まだ温いんだ」
あたしのまぶたをフニフニと指でさすりながらそう言った
あ、腫れてるからまぶたが温いって?
「し、白石」
「んー?」
「手、冷たい」
「あ、わりわり」
もうすぐ夏なのに、白石の手は指先まで冷たかった