冷たい王子は私の彼氏
「よ、横田くんには悪いですけど…。私は、貴方が分かりません。」
「うん。そっかー。」
「どうして、実の弟の彼女にこんなことするんですか?」
「確かめるためかな?」
「は?」
確かめる…ため?
なにを?
なんて、思っていると助手席のシートが上げられて普通の体制に戻った。
ハァ。良かった。
お兄ちゃんは、私を見つめながら
「まぁー傷つかないでね。まことにも彼女いた時期あったし、好きな子だっていた。」
と、言った。申し訳なさそうに。
うん…そうだろうね。
横田くんみたいなカッコイイ人が彼女いないわけないもん。
「それで、俺お兄ちゃんだし?彼女家に連れて来たら対面することだってあるわけで…」
「…はい。」
「で、まことの初めての彼女が…そりゃもう可愛くて可愛くて…」
ズキン
「……はい。」
「で、可愛いね。なんて褒めたら顔真っ赤にしてさ。」
「………はい。」
「あれ?ココロちゃん、大丈夫?」
「……だ、大丈夫です。続けてください。」