恋の扉をこじあけろ

話を聞きながらあんみつを食べることにする。

器の中で、ワタシを食べてと言わんばかりに輝いているみかん、寒天、さくらんぼ、白玉たち…


いろいろあるけど、まずはアイスクリームから!


一口掬って、口に運ぶ。


んん~、冷たい、甘い!


わたしがあんみつを食べているあいだにも、会話は続いていく。



「写真のサークルだよ」


「写真ですか!うちの大学にもありますけど、面白そうだなって思ってました」



「写真サークルって言っても、ほとんど運動部だったよな。な!祐助」


「そうだなぁ。海とか川とか山とか、歩きまわってたな」


白玉にかじりつきながら、的井先生ののんびりした返事を聞いた。


そうなんだぁ、

だから運動部みたいな身体つきをしてるのか。

納得しながらもそもそと白玉を噛んだ。


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