恋の扉をこじあけろ
ということで、やってきました大学病院。
初めての大学病院。
親戚のお見舞いで何回か来たことはあるけど、診察してもらうのは初めてなわたし。
わたしはまず一歩中に足を踏み入れて、ぽかんと口を開いた。
わたしの中に住んでいるもう一人のわたしが、なんじゃこりゃああ!と叫んでいる。
人、多い!
窓口、いろいろ!
ひいいい。
頭の上で電子掲示板が次々と謎の数字を映し出している。
でかでかとした『お支払い』の文字が掛かった窓口のお姉さんが、マイクで患者さんの名前を呼びだし始めた。
なにこれ?
なにこれ??
勝手がわからない!
戸惑うわたしを横目に、慣れているらしいおばあさんたちがスタスタと進んでいく。
あたふた、あたふたやっていると、綺麗なおねーさんが颯爽と現れて助けてくれた。
「初診の方ですね。こちらで受付を…」