恋影



「………っ!!」


すべてを真っ向から否定され、たじたじになってしまう高杉。


「アハハハ!!こりゃー、もう立つ瀬がないぜよ!!」


「見事綺麗にはまりましたね!」


「馬鹿馬鹿しい……。」


笑い転げる龍馬達と呆れる以蔵。


「もう、こんな時間か……。桂さん、そろそろ御戻りなる時間では……?」


「おっと、もうこんな時間か。晋作、そろそろ帰るよ?」


「………今度こそ、お前を口説き倒すからな!!」


「倒したら意味ないだろ?」


「絶対に嫁にはなりません!!」


さりげないツッコミを入れる桂とその様子を楽しむかのように微笑む武市。


まるで犬猿の仲か何かのように、言い争ってしまう高杉と白鳴。


これから、白鳴のここでの生活が始まる。



まだ見ぬ運命に、白鳴も武市達も、浪士組も、まだそれには気づいていなかった……。



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