あい、してた。



煙草を吸い込んで吐き出すまでの、3秒くらいの時間が、


部屋中の空気を、息苦しくさせる。



 …何で、


 黙ってる…の?


 その一言を、


 あたしは怖くて


 聞けなかった。




『子供が、出来た。』




 全てが、



 闇に落ちた。



心臓が背中からこぼれ落ちて、



煙草の灰で焼け焦げたカーペットに、吸い込まれていった。





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