【完】*お引越しラバー*
「伊奈ちゃん、今日はもう帰ろっか」
「えっ…はい」
松橋はご飯食べたらすぐ帰るタイプなんだなぁ。
と思って、席から立ち上がる。
「あららー、洸ちゃんってばー」
「もー!マスターは黙ってて!」
ニヤニヤするヒロさんと、焦った感じの松橋。
言葉はないのに、二人は通じあってるみたい。あたしにはよくわかんないけど。
「………?」
「気にしなくて良いからー。伊奈ちゃん、またおいでねー。色々話も聞いてあげれるし、ご馳走してあげる!」
「はいはーい!じゃあね、マスターー!お疲れ様でーす」
松橋は勝手に返事をして、店を出た。