†captivity†(休載)
「知歌、この服に合うその他モロモロ任せてもいいかな?」
「いいよ。その人連れ?」
「そう」
奏多くんは、あたしと知歌が話している間に、あたしの後ろに隠れてしまった。
こんな状況で知歌と一緒にはいられない。
過去も聞いちゃったわけだし、奏多くんと知歌にはまだ距離がありすぎるだろうから。
「奏多くん、服装ってどこまで揃えていいかな?指定ある?靴とかは?」
コクコク。
どっち?
「揃えていいの?」
コクリ。
奏多くんが頷いたから、あたしは全てを知歌に任せた。
「じゃ、まかせたから。またね知歌、エセ紳士によろしく」
「うん、また夜な」
そう言ってあたしは弟と別れ、再び奏多くんとのデートモドキを再開した。
「さぁ行こう、奏多く……ん?」
奏多くんを見ると、眉間にシワを寄せて、困ってるような表情をされていた。
なになに、あたしなにかした?