†captivity†(休載)
「違う、しない、しないから、なにもないから、なにもないんだって、一週間、でも一週間で思い出さなかったら……違っ!思い出すんだ!思い出せ思い出せ思い出せー!」
「和歌なにブツブツ言ってんの?」
「ほぁっ!?」
ピチチ...
気付けば、朝でした。
案の定というかなんというか、登校と同時に眠気が襲ってきた。
ヤバい、夕方まで寝れるわコレ。
あたしは授業をサボることに決め、あの例の特別室へ向かった。
保健室なんて、先生がいる所で堂々と寝る勇気はありません。
ガラリ、教室を空けると、緒方先輩と東先輩が同時にこちらを見た。
「……え?」
「は……?」
「あ……?」
上から、あたし、東先輩、緒方先輩である。
緒方先輩、来てたのか。
東先輩がいるとは思わなかった。
……という意味を込めた「……え?」だ。
二人からの言葉に関しては簡単である。
二人揃って『なぜお前がここにいる?』だ。