†captivity†(休載)
「状況が理解出来ないんですけど……」
「お前は今、俺の上にいる」
「変な言い方すんな」
思わず和歌にしてはキツいツッコミをしてしまった。
やだ、緒方先輩の口の悪さが移ったのかな。
とにかく起き上がろうと、あたしは緒方先輩の膝枕から退いた。
だいたい、なんでこんなことになってるの。
あたしは奏多くんの方を向いて尋ねた。
「今何時?あたしなんで横になってたの?って……」
ふと辺りを見回すと、知らない教室、しかもソファーにあたしは寝ていた。
「ココドコ」
「学校だ」
「学校にこんな凄そうな教室あったっけ」
なんてったって、ソファーがあって賞状がズラリ、なのに広さを持て余してる。
どこの学校にこんなムダ教室があるというのか……。
「あ?理事長室なんだからあんだろ」
そう、当たり前のように答えた緒方先輩に、あたしは背筋が凍った。