†captivity†(休載)
大きな時計は、13時を少し回ったところを指していた。
「は……?」
もう、いろんな意味を込めた「は?」だった。
あたしが寝てから四時間ほど経ってるし、昼休みも終わった時間。
その上あたしが『理事長室』とやらにいる意味も、膝枕してた意味も、わけわからない。
しかも真面目奏多くんまでここにいるなんて……。
「わけわからん」
「ならまだ寝てろ」
「やだ」
まさか隠れて侵入してるんじゃないだろうか?
そう考えたらいてもたってもいられなくなった。
「早くこの部屋出なきゃ」
「別にいいだろ、このままで」
「よくない!緒方先輩がここまでメチャクチャな人だとは思わなかった!なんでよりによってこんな一番偉い人の部屋選ぶかな!?」
あたしがそう言い切ると同時に、ガチャリ、扉の開く音が聞こえた。
「なにやってんの、悪ガキ共」
マズい、バレた。
「チッ」
舌打ちをしたのは、緒方先輩だった。
この部屋にこんなタイミングで……。