†captivity†(休載)
「心、説明してやれば?」
「ざけんなババア」
「あんた女の子にまでそういう態度とってないだろうね?」
ジト目で緒方先輩を見る、ツワモノ。
先輩の知り合いらしい。
そして、その正体はすぐに教えてくれた。
「藤崎和歌さん、はじめましてだね。アタシは緒方舞撫(まいな)っていうんだ。心の母親だよ」
なんと。
先輩のお母さんだった。
「……え?」
なぜ、緒方先輩のお母さんが学校……いや、理事長室に……。
「不思議そうな顔しないでくれよ。まさか知らないのかい?」
あたしの脳裏にはなんとなく、なんとなーく今後の展開が読めている。
聞かなくても悟れる。
さすがに、悟る。
「アタシはこの学校の理事長だよ」
キョトン、あたしの予想は──。
「よろしくね」
あながち間違いではなかった。
緒方先輩は理事長子息というものだった。