†captivity†(休載)


……どうやらあの部屋に戻らなきゃいけなくなったらしい。

ていうか鬼畜二人が鞄をあたしが置いたままにしてくれている気がしない。



あたしが再びあの特別教室に行こうとしたら、後ろから緒方先輩も付いて来た。

きっと彼も特別教室に行く用事があるんだろう。

東先輩とか、奏多くんとか、時々灯くんとかに、きっと。



きっとね。

ついてきてるだけとかじゃないと思う。





















特別教室に着き、扉を開くと、なぜだかあたしの鞄をかかえた灯くんと対面した。



「……」

「……あ、違うからね?コレは和歌に届けに行こうとして……」



なぜ灯くんはあたしが今日実は学校に来ていたことを知っていたんだろう。

と、ふと思ったけれど、奏多くんが理事長室にいたことを思い出し、繋がった。


「……あ、奏多くんとかから聞いたのか、あたしが登校してること」

「そうそう、だから届けようと思って……」

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