†captivity†(休載)
今更になって奏多くんが動き出した……ということは、この2人をまとめる緒方先輩が指示した可能性もなくはない。
あの人ボスだから。
となると、東先輩が言った「逃げられると思うな」というのも、今後のあたしが拉致される日も近いということかもしれない。
奴らに限って連行なんて可愛いことはしないだろう。
だってあたしはあの二人の極悪コンビをこの1ヶ月で知り尽くしたのだから。
もうお腹いっぱい。
むしろ吐く。
覚悟する必要と……どう逃げ切るかを考えておこう。
なんて出来事があったのが昼休みだ。
そして放課後。
予想通り……むしろ予想より早く襲撃されたのだった。
それは緒方先輩襲撃事件は今(章の冒頭・拉致後実況)から30分ほど前に遡る。
六限目終了15分前にして、いきなり緒方先輩がクラスの扉を開けたのだから、真面目に授業を受けていたあたしが逃げられるはずがない。
ガラリ、いきなり扉が開かれ、英語の授業を受けていたあたしたちはみんな思ったことだろう。
『What!?』
ナニゴト!?と。