†captivity†（休載）

自信喪失がストレスになり、でもそのストレスを和歌にも、誰にも向けることが出来ず、蓄積していった。

俺がなにもかも和歌に劣っていることは真実だし、その面を誰かに見せることは心配かけるから出来ない。

心配なんて誰にもかけたくない。

和歌が好きだから、和歌の愚痴みたいに言うのも嫌だ。



だから表には決して出さなかった。



そう、その気持ちがだんだんと歪んで来たのが中学に入った頃だ。

俺は気付いてしまった。

唯一の、未だに和歌と共通の幼なじみで友達である、静。

静にすらも、この歪んだ気持ちを話したことはなかった。

話そうとした。

さすがに今の気持ちのままだと性格まで歪んでしまいそうだし、親友に隠し事をするのも気が引けてきた。

でも、もうその時には遅かったんだ。



話すことで嫌われないか？

和歌と俺、どっちの味方についてくれる？

和歌の味方に付いたら、俺は立ち直れるだろうか？



……嫌われることを恐怖している自分がいた。