†captivity†(休載)
その気持ちは体調に影響してきた。
それが、中学2年の夏だった。
始めは吐き気からだった。
もともと男にしては少食だった俺は、ある朝、突然食後の吐き気に襲われた。
それでも、最初は無理してでも学校へ行った。
和歌には気付かれないように。
心配かけないように。
「ちょっと知歌?顔色悪く──」
「いってきます」
嘔吐しない限り大丈夫だろう、そう思った。
今までにも時々酷い胃痛に襲われることがあった。
それに比べれば……。
朝食も昼食も1口・2口だけで、あとは気分が悪くて保健室に行った。
夕食は吐き気はなかったけれど、次の朝、ついに嘔吐した。
さすがに親にも和歌にも異変に気付かれ、気持ち悪いまま内科へ連れて行かれた。
別にご飯を食べなければ吐き気なんて起こらないのに。
そう思っていたあの時の自分は、やっぱり壊れ始めていたのだろう。
医者に言われたことは、原因はストレス。
暑さによるストレスだろうと言われた。