†captivity†(休載)


「というと、緒方先輩はあたしが寝ている間に家にきて、そしたら知歌が私のことを連れて行っていいと承諾したから連れてきた、と」

「あぁ。部屋から姫抱きでな」

「そ、そこは言わなくていいですから!!」



そうして今、あたしはここにいるらしい。



「でも、あの更新は……?立ち入り禁止って」

「だから浮気されてんのにそんなこと後回しだっつーんだよ」

「……というか、緒方先輩、一体どうやって知ったんですか、昨日灯くんと帰ったこと。奏多くん?」

「いや、そこの窓の外、見てみろよ」



緒方先輩が見つめる先の窓を覗き込むと、高い位置からの景色があたり一面に広がっていた。

知らなかった……ここからの景色ってとってもきれいなんだ……。



でもあれ?この方角って……。



「真下、見てみろ」



すぐ下を見ると、なんとまぁあたしのお家が真下にありました。



「……まさか今までここから見てたなんて言いませんよね?」

「それ以外にどうやって見てたっていうんだ」



また一つ、謎が解けました。
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