†captivity†(休載)
「お前、ほんと小さい生き物好きだな」
「笑ったのそこにですか!?」
「すげぇ目煌めかせて熱弁するから……ふっ…くく」
やめて、熱弁した気はないの!恥ずかしい!!
顔の熱を手で冷まそうと頬に当てる、あつい。
「はぁー……癒されてんだから誇れよ」
「素直に誇れません!!」
しばらく小さい水槽を楽しんだ後、大きな水槽へと移って行った。
小魚の群れやサメ、エイたちが通路を囲って優雅に泳いでいる。
青色に煌めく世界が美しい。
ふと、彼女もこの景色を見ているのだろうか?と視線を彷徨わせるが、見つからない。
「妹さん、付いてきているんでしょうか?」
「いや、監視カメラ見てると思う」
「……はい?」
監視カメラって……あれ、彼女お客様として入ったんじゃなくて?
スタッフさんだった?
いや、でも制服着てなかったし……。
「企業秘密でそこんところ詳しくは聞けねぇけど、監視はしてる」
「そういえば彼女、護衛で来てるって言ってませんでした?」
「あぁ、護衛といっても物理的じゃない。回避させる為の方だろうな」
護衛に……回避とは?
あたしの知ってる護衛じゃない、それ。
護衛といえばもっとなんか、こう、ムキムキマッチョな人達が、自分たちの周りを囲って一緒に移動するようなイメージがあったけど、彼女は一人だし、ムキムキでもない。
ますます彼女の謎が深まっていく。
「俺には接触したくない奴がいる、その周りの奴含めて接触してくる事がないか、監視してる」
接触したくない奴……?