†captivity†(休載)
「で、なにするか」
緒方先輩のその言葉に、口があんぐり。
とくにやることもないのに集まってんですか!
「和歌」
ほんわり、奏多くんの声があたしを呼んだ。
ようやく心を開き始めてきてくれたらしく、声がちゃんとあたしにまで届くようになってきた。
最初は会話すら出来てなかったのに。
「なぁに?奏多くん」
ニコッ、奏多くんが笑う。
きゅーんっ、なんだろうこの堪らなくなる感じ。
あれだ、犬をみたあの瞬間のトキメキと同じだ。
だ、抱きつきたい。
もふもふしたい。
あぁでも、違う、ダメダメ。
犬じゃないんだから。
「和歌、なにが好き?」
……。
なにが?
「なにが、とは?」
「なに、食べたい?」
……えぇと。
「解説を要求します」
あたしは手を上げて2人の鬼畜先輩に問いかけた。
「なに食いたい?っつってんだ」
だからその質問理由を聞きたいです。