†captivity†(休載)
奏多くんはニコッと笑ってから、廊下の奥へと消えた。
はわわわ、楽しみかもしれない……!!
ゴツン、突如後頭部に大きな衝撃を感じ、そのまま前のめりになったあたし。
「お前は、さっさと、座れ。うざい」
……殴ってきたのは、緒方先輩だった。
痛い。
非常にいたい。
「何するんですか!」
「いつまでも突っ立ったまま奏多と話してっからだろ。うざい座れ」
「どこに!」
「ソファー座っとけ!」
そこにはなぜか、ニ人掛けのソファーが向かい合って2つ、机を間に挟んで置いてある。
いや、まてまてまて。
なんで一人暮らしなのに四人席?
しかも座り心地良さそう。
すでにその一ヶ所には東先輩が座っている。
……東先輩の隣はなしだ、絶対に。
だからといって真ん前も……あたしはどうやら今日はここで夕食を済ますらしいし、それなら奏多くんの前か隣がいい。